
フリーランスって育休がないの?



どんな制度が利用できるの?
とお悩みではないでしょうか。フリーランスと会社員は、利用できる産休・育休制度が異なります。
本記事ではこれから妊娠・出産を控えるあなたへ、フリーランスが利用できる産休・育休制度や妊娠前にしておくべき準備を紹介します。会社員とフリーランスどちらも経験した私のリアルな育児体験を交えて解説するので、ぜひ参考にしてください。
フリーランスが利用できない産休・育休制度一覧


フリーランスには、会社員と同じようには利用できない産休・育休制度が複数あります。以下で紹介する制度は、会社員や公務員向けであり、雇われていないフリーランスは対象外です。
・産休制度
・出産手当金
・出生時育児休業給付金
・育児休業給付金
・出生後休業支援給付金(令和7年4月〜)
・育児時短就業給付金(令和7年4月〜)



こんなにあるの!?と驚いた方も多いでしょう…。でもこれが現実なのです…(泣)。
フリーランスには産休・育休中にもらえる給付金がありません。
また、令和7年4月に新設された出生後休業支援給付金や育児時短就業給付金も、フリーランスは対象外です。
フリーランスが利用できる妊娠・育児に関わる制度一覧





やっぱりフリーランスなんて目指すもんじゃない…



産休・育休がないなんて絶対嫌…
と思った方も多いのではないでしょうか。
しかし、何のサポートも受けられないわけではありません。ここからは、フリーランスが利用できる妊娠・育児に関わる制度を紹介します。
①妊婦健診の補助券
②国民年金保険料の免除
③出産育児一時金
④児童手当
⑤子どもの医療費助成
順番に解説していきます。
①妊婦健診の補助券
妊娠がわかると、自治体から母子手帳と一緒に配布されるのが「妊婦健診の補助券」です。妊婦健診の際にこの補助券を提出することで、自己負担額を抑えられます。
妊婦健診は1回あたり3,000円〜7,000円ですが、特別な検査を受けた際は1万円以上かかることも。



妊娠は病気ではないため、健康保険が適用されず本来であれば全額自己負担…。そのため妊婦健診の補助券はめちゃめちゃ有難い制度なんです!
補助券の金額や回数は自治体によって異なるので、気になる方は事前に確認しておくと良いでしょう。
②国民年金保険料の免除
出産予定日の月の前月から4ヶ月間、国民年金保険料の免除が受けられるのも嬉しい制度です。(双子の場合は出産予定日の月の3ヶ月前から6ヶ月間)



この期間に免除を受けたからといって、将来受け取る年金に影響はありません!安心してくださいね。
③出産育児一時金
妊娠4ヶ月(85日)以上で出産すると、1児につき50万円の出産育児一時金を受け取ることができます。
出産育児一時金には直接支払制度と受取代理制度があり、以下のように特徴が異なります。
・直接支払制度→医療機関で出産育児一時金を差し引いた金額を支払う
・受取代理制度→医療機関で出産費用を全額支払い、後日申請する



つまり受取代理制度を選択した場合は、いったん医療機関で出産費用を全額支払う必要があります!「申請手続きが面倒くさい」「初めから差額分だけ支払いたい」という方は、直接支払制度を利用しましょう!
④児童手当
児童手当とは、0歳〜18歳(18歳に達する以後の最初の3月31日までの子ども)を育てる方が受け取れる給付金です。
支給額は以下の表で確認してください。
| 3歳未満 | 1人あたり15,000円(第3子以降30,000円) |
| 3歳〜18歳まで | 1人あたり10,000円(第3子以降30,000円) |
子どもが3人いても、社会人として独立している場合はカウントされないので注意しましょう。
また、親が生活費を負担している22歳未満の子どもがいる場合、その子自身の児童手当は支給されませんが「子どもの人数」にはカウントできます。
⑤子どもの医療費助成
子どもの医療費助成は、子どもが医療機関にかかった時の費用を補助してくれる有難い制度です。
高校卒業まで・中学卒業まで・医療費の一部負担・無料など、対象年齢や補助内容は各自治体によって異なります。



自治体のHPで簡単に調べられるので、気になる方はぜひチェックしてみてください!
妊娠・出産を望むフリーランスが準備すべきこと


フリーランスは会社員に比べて、産休・育休制度が充実していません。そこで大切なのが、事前準備。長期的な視点をもち行動することが重要です。
妊娠がわかってから慌てないように、早めに対策方法を理解しておきましょう。妊娠・出産を望むフリーランスが準備すべきことは以下の3つです。
①現状把握とお金の準備
②仕事をセーブできるかクライアントに相談
③復帰できる環境を作る
順番に解説するのでぜひ参考にしてください。
①現状把握とお金の準備
まずは、家計の支出と貯金額などの現状を把握しましょう。妊娠・出産には以下のようにお金がかかります。
・妊婦健診の自己負担分
・出産費用の差額分
・マタニティ、ベビー用品購入
・お祝い返し
他にも、切迫流産や悪阻(つわり)で入院した場合や普段よりも質の良い食材を購入した場合は、思った以上に出費がかさみます。



私も葉酸サプリを飲んだり、少し高めの調味料や食材に変更したりしていました!「赤ちゃんが生まれたらゆっくりできないから」とマタニティ旅行に行く妊婦さんも増えていますね!
妊娠・出産前後は思ったように働けないことも多いため、上記のような「支出の増加」と「収入減」に備えてお金の準備をしておくことが大切です。
以下の流れで行いましょう。
①毎月の生活費と現在の貯金額を算出
家賃・食費・光熱費・通信費などの固定費を算出し、最低限必要な生活費を把握しましょう。カットできそうな固定費は、この機会に見直しするのもおすすめです!



スマホのキャリア変更や保険の見直しができないか検討しましょう。
②出産前後の収入シミュレーション
妊娠中はいつまで働けるのか、出産後はいつから仕事を再開するのかもシミュレーションしておきましょう。出産前後の収入減がどれほどかをシミュレーションしておくことで、不足分の目安が把握できます。
③不足分と予備費を貯金
安心して出産するために、最低でも出産前後の不足分は確保しておきましょう。



自分がいつから仕事復帰を希望しているかにもよりますが、生活費3〜6ヶ月分の貯金があると良いでしょう。プラス予備費を貯められると尚安心です!
たとえば「1年間は仕事をせずに育児に専念したい」「できるだけ仕事をセーブしたい」という場合は、その期間の生活を支えられるよう、計画的に貯金しておく必要があります。
②仕事をセーブできるかクライアントに相談
フリーランスとして働いていると「クライアントに妊娠したことをいつ言えばいいの?」「仕事はセーブできるのだろうか」と迷う人もいるでしょう。
妊娠中は体調不良や通院などでスケジュール管理も難しくなります。できるだけ早めにクライアントに相談しましょう。
相談する際は、具体的に希望を伝えるのがおすすめです。
・出産予定日1ヶ月前までは通常通り働きたい
・出産前後3ヶ月は休みが欲しい
・出産2ヶ月後まで仕事をセーブしたい
自分の希望やライフスタイルに合わせて、具体的に期間や仕事量を相談しましょう。
2024年11月にフリーランス保護法が施行され、フリーランスが働きやすい環境が整いつつあります。
妊娠中に無理は禁物。体調に合わせて最良の選択をしてくださいね。



私の場合、体調が悪く納期が迫っている時はパソコンではなくスマホでできる作業を優先していました。スマホなら横になったまま作業できるので、体への負担をグッと減らせます。
③復帰できる環境を作る
フリーランスは、会社員と違って復帰するタイミングが明確に決まっていません。
そのため、妊娠中から「復帰できる環境」を作っておくことが大切です。
・パートナーと話し合い役割分担を決めておく
・クライアントに復帰時期の希望を伝えておく
・家族や一時保育などの預け先を確保しておく
妊娠中から復帰後を見据えて動くことが大切です。


5人ママの私が思うフリーランスのメリット





やっぱりフリーランスは大変そう…
と感じた方が多いのではないでしょうか。確かに、フリーランスは会社員と比べて「制度」では劣っています。
しかし以下のように、フリーランスにはフリーランスの良さがあります。
①仕事復帰への緊張感が少ない
②自分や子どもの体調を優先できる
③育休明けのドタバタを味わなくて済む
④人間関係・掃除ができないなどの余計なストレスを排除できる
⑤自分のペースで仕事量を調節できる



会社員とフリーランスどちらも経験した私が、忖度なしで解説します。
①仕事復帰への緊張感が少ない
フリーランスは外で働くのと比べると、仕事復帰への緊張感が少ないのがメリットです。
実際に私は育休期間を終え会社員として仕事復帰する時に、以下のような気持ちを抱えていました。
・家を出るまでの段取り、うまくいくかな…
・何時に起きれば間に合うかな
・仕事内容忘れてるかも…
・休んでいる間に色々と変わってたらどうしよう



子どもの支度や家事に加え、自分の身支度まで…と、とにかく不安と緊張感でいっぱいでした。
フリーランスであれば、◯時までに出勤しなければならないという決まりもなければ、自分の身支度に時間をかける必要もありません。
仕事復帰へのハードルが低く緊張感が少ないのは、フリーランスならではのメリットです。
②自分や子どもの体調を優先できる
自分や子どもの体調を優先できるのもフリーランスの大きなメリットです。
産後は睡眠不足に慣れない育児でママの体調は崩れがちに。自分の体調が悪くても「復帰早々休めない…」「子どものために有給を残しておかなきゃ」と無理して出勤するのは、働くママのあるあるです。
しかしフリーランスなら、納期を守りさえすればいつ仕事をしても、いつ休んでも自由。



自分や子どもの体調を優先して仕事できるので、心に余裕が生まれます。
③育休明けのドタバタを味わなくて済む
フリーランスなら、育休明けのドタバタを味わなくて済みます。
たとえば以下のように、柔軟な働き方ができるからです。
・保育園に送ってからゆっくり洗濯
・すっぴんで仕事ができるから最低限の身支度でOK
・家事や夕飯の下拵えをしてからお迎えに行く
・体が慣れるまで仕事量は少なめに調整する
会社員はほとんどの場合、出勤時間や休憩時間、終了時間が明確に決められており、仕事に合わせて動くのが当たり前です。
フリーランスは「寝不足だから午前中は休む」「午前中に集中して仕事をし、午後ゆっくりする」など自分の裁量で決められるので、育休明けにいきなりエンジン全開で疲れてしまう…なんてことがありません。
自分のペースで仕事と育児の両立がしやすいのも、フリーランスのメリットです。
④人間関係・掃除ができないなどの余計なストレスを排除できる
4つ目のメリットは、人間関係・「掃除ができない」などの余計なストレスを感じなくて済む点です。
フリーランスは1人で黙々と仕事をすることが多い職業です。クライアントとは関わりがありますが、その多くがメールやチャットでのやり取りなので煩わしい人間関係はありません。



仕事をする相手を選べるのもフリーランスの魅力です!
また仕事の合間に家事ができるので、会社員のように「帰宅してから急いで片付ける」「休みの日は掃除で半日潰れる」なんてこともありません。
余計なストレスを排除できるのも、フリーランスならではの魅力です。
⑤自分のペースで仕事量を調節できる
フリーランスは、自分のペースで仕事量を調節できる働き方です。
体調や子どもの行事に合わせて仕事を減らしたり、余裕がある時に多めに受注したり、状況に合わせて柔軟に対応できます。



フリーランスは自分が社長です。「月末だから残業が当たり前」「今週中にこの資料を仕上げる」など、会社から指示されて仕事量が増えることはありません。
仕事する時間も量も、自分の思い通り。自由な働き方が叶うのがフリーランスの大きな魅力です。
大切なのは備え!フリーランスで自分らしい育児を実現しよう
フリーランスには会社員のような産休・育休制度がないため、自分自身で備えることが大切です。出産前後の生活費の確保やクライアントとの調整、復帰後を見据えた環境づくりを意識していきましょう。
収入面のサポートには期待できませんが、「自分や子どもの体調を優先して自由に働ける」「自分のペースで仕事を調整できる」といったフリーランスならではの魅力もたくさんあります。
制度に頼らず、知識と備えで自分らしい育児を実現しましょう。














