フリーランスでも再就職手当はもらえる?受け取る条件やステップ、注意点を徹底解説

「フリーランスは再就職手当はもらえないんでしょ?」と思い込んでいませんか?しかし、条件をクリアしてしっかり手続きを行えば、フリーランスでも再就職手当は受け取れます。

開業資金や生活費の補填に充てられる再就職手当は、キャリアの再スタートを切る人にとって大きな味方です。この制度を知らずに期間を過ぎてしまうと、数十万円といった大きな金額がもらえるチャンスを逃してしまうかもしれません…。

「どんな条件があるの?」「どうやって手続きすればいいの?」などのお悩みは、本記事を最後まで読むことで解決できます。ぜひ本記事を参考にして、再就職手当の疑問をなくしましょう。

目次

フリーランスでも再就職手当は受け取れる

結論、フリーランスでも再就職手当は受け取れます。「再就職」の響きから「フリーランスには関係ない」「会社員の制度でしょ?」というイメージを持っている人も多いのでは?

しかし、条件をクリアし正しいステップを踏めば、再就職手当は受け取れます。ただし、さまざまな条件や手続き、注意点もあります…。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

なんだか小難しそうな話…と思われるかもしれませんが、フリーランスの事業資金に有効に活用できるので、知っておいて損はないです!
私は、フリーランスになった時にこの制度を知らなかったので活用できませんでした(泣)。これからフリーランスになる人は、要チェックです!

そもそも再就職手当とはどんな制度か知らない人もいるでしょう。以下で説明するので、ぜひチェックしてみてください。

再就職手当とは?

再就職手当とは、失業の早期解消・再就職の後押しを目的としている制度です。失業手当や失業保険を受け取っている人が、早期に再就職した場合に受け取れます。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

「失業手当を最後までもらわないで就職するなんてあなたは素晴らしい!ありがとう!」というイメージです!

失業手当を最後まで受け取った人は、再就職手当は受け取れないので注意しましょう。

会社員として再就職した時だけでなく、フリーランスとして開業した場合も支給対象になります。

再就職手当を受け取る条件

早期に再就職したからといって、誰でも受け取れるわけではありません。再就職手当を受け取るためには、以下のような条件があります。すべて満たす必要があるので、ぜひ自身の状況と照らし合わせてみてください。

・受講手続きが完了し、待機期間(7日間)の満了後に就職または事業を開始したこと
・就職日・事業開始の前日までで、基本手当が受け取れる残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること
・退職した事業所に再び就職したものでないこと。退職した事業所と密接な関わり合いがない事業所に就職したこと(資本・人事・取引面など)
・確実に1年以上働くと認められていること
・給付制限を受けている場合、待機期間満了後1ヶ月間は、ハローワークや職業紹介事業所の紹介によって就職していること
・過去3年以内に再就職手当や常用就職支度手当を受け取っていないこと
・求職申し込み以前から就職することが決まっていないこと
・原則として、雇用保険に加入する雇用であること

このように、再就職手当を受け取るためには具体的な条件が挙げられています。会社を退職しフリーランスになる場合も、条件を満たせば再就職手当は受け取れます。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

「該当しているのかよくわからない」そんな人は、そのままにせずハローワークに相談しに行きましょう!

再就職手当を受け取るための注意点は後述するので、ぜひチェックしてみてください。

受け取れる金額

再就職手当で受け取れる金額は、人によって異なります。まずは再就職手当の受給額の計算式を覚えていきましょう。

再就職手当の受給額=基本手当日額 × 所定給付日数の支給残日数 × 給付率

基本手当日額とは、雇用保険で受給できる1日当たりの金額のこと。退職前6ヶ月の給与合計額を180で割って算出します。基本手当日額には、以下のように年齢によって上限が決められています。

退職時の年齢基本手当日額の上限額
29歳以下7,065円
30〜44歳7,845円
45〜59歳8,635円
60〜64歳7,420円

参考:厚生労働省

支給残日数や給付率は、以下のように分けられます。

支給残日数給付率
所定給付日数の3分の2以上の場合70%
所定給付日数の3分の1以上の場合60%
Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

つまり、早く再就職した方が給付率が高くなり、受給額が多くなる仕組みです!

ここからは、次のケースで具体的な受給額を計算してみます。

・基本手当日額6,000円、所定給付日数90日の人が、受給資格決定後30日目に再就職

基本手当日額6,000円 × 支給残日数60日 × 70%=25万2,000円

・基本手当日額6,000円、所定給付日数90日の人が、受給資格決定後60日目に再就職

基本手当日額6,000円 × 支給残日数30日 × 60%=10万8,000円

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

支給残日数と給付率が変わると、受給額に大きな差が出ますね!「できるだけ多く受け取りたい」という人は、早期に再就職することを意識しましょう!

フリーランスが再就職手当を受け取るステップ

かなり大きな受給額をもらえることがわかり、フリーランスになる不安が少し軽減してきた人もいるのではないでしょうか?フリーランスが再就職手当を受け取るためには、以下のように正しいステップを踏む必要があります。

・離職票を準備する
・ハローワークで求職手続きを行う
・1週間待機する
・ハローワークで説明を受ける
・税務署に開業届を提出する
・ハローワークで再就職手当の手続きを行う
・再就職手当を受け取る

順番に解説するので参考にしてください。

①離職票を準備する

まずは、離職票の準備。離職票は、勤めていた会社から受け取ります。紛失しないように注意してください。「まだ受け取っていない」という人は、勤めていた会社に連絡し、速やかに受け取りに行くか郵送してもらいましょう。

②ハローワークで求職手続きを行う

離職票をハローワークに提出し、求職手続きを行います。求職手続きには、以下の書類が必要なので準備しておきましょう。

・離職票
・マイナンバーカード(通知カードや個人番号が記載されている住民票でもOK)
・身分証明書類
・証明写真
・印鑑
・銀行口座の通帳やカード

身分証明書類として利用できるのは、以下のとおりです。

・運転免許証
・運転経歴証明書
・マイナンバーカード
・官公署が発行した写真付きの身分証明書や資格証明書

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

公的医療保険の被保険者証も利用できるよ!だけど2種類用意する必要があるから、上記の身分証明書類がない人は事前に確認しておきましょう!

③1週間待機する

手続き完了後、1週間待機します。この期間は、ハローワークが「この人は本当に受給資格があるのか?」と調査・判断するためのもの。

フリーランスになる場合は、この1週間で開業に向けた準備やスキルアップのための勉強時間に充てると良いでしょう。

④ハローワークで説明を受ける

待機期間が終了したら、ハローワークで行う雇用保険説明会に参加する必要があります。「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」を受け取りましょう。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

雇用保険説明会の日程はハローワークから指定されるので忘れずに参加しましょう!不明点がある人は、質問するチャンス。事前に聞きたいことをメモしていきましょう!

⑤税務署に開業届を提出する

失業認定を受けたら、続いて開業届を提出する準備を始めましょう。管轄の税務署に出向き、開業届を提出します。必要書類は以下のとおりです。

・開業届
・本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)
・マイナンバーカード(通知カードや個人番号が記載されている住民票でもOK)

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

間違えた時のために、印鑑も持って行くと安心です!

昨今では、オンラインでも開業届の提出が可能です。

・freee開業
・e-Tax
・弥生会計
・マネーフォワード

オンラインで開業届を提出した場合、電子証明書や開業届の控えの再発行をしましょう。この方法で、開業したことをハローワークに証明できます。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

開業届は、収益が上がっていない状態でも提出できます!再就職手当がもらえる条件の範囲内で、早めに準備しましょう。

開業届を出す際の注意点は後述するので必ず確認してください。

⑥ハローワークで再就職手当の手続きを行う

開業届を提出したら、いよいよハローワークで再就職手当の手続きを行います。再就職手当の手続きをする際に必要な書類は、以下のとおりです。

・開業届
・再就職手当支給申請書
・雇用保険受給資格者証
・マイナンバーカードや運転免許証
・事業を証明する書類
・印鑑

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

「事業を証明する書類」は、管轄のハローワークに確認しましょう!

⑦再就職手当を受け取る

再就職手当の支給決定後、指定した口座で再就職手当を受け取ります。

再就職手当を受け取るためには、7ステップを踏む必要があります。手間がかかるように思えるかも知れませんが、再就職手当を受け取るためにはどの工程も必要です。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

もらえるものはしっかり受け取り、新たなフリーランス生活のために有効に活用しましょう!

再就職手当を受け取るための注意点

再就職手当を受け取るための注意点は、以下のとおりです。

・開業するタイミング
・書類の不備や誤記入
・再就職先の雇用期間
・待機期間は活動しない
・不正受給にはペナルティがある

順番に解説するので、理解を深めていきましょう。

①開業するタイミング

もっとも注意すべきなのが、開業するタイミングです。開業届は、待機期間(7日間)が完了し、さらに1ヶ月経過してから提出しましょう。

「早く再就職した方が手当が多くもらえる」「準備は万全!早く活動しよう」と思われるかもしれませんが、受給資格を受ける前に開業届を提出してしまうと、再就職手当は受け取れません。

必ず待機期間(7日間)と1ヶ月が過ぎてから、開業届を提出しましょう。

②書類の不備や誤記入

再就職手当を受け取るまでに、さまざまな書類を提出し、記入する必要があります。書類の不備や誤記入には十分注意しましょう。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

書類の不備や誤記入があっても受け取れなくなるわけではありませんが、時間がかかるし、ハローワークに出向く回数は少ない方が良いですよね。

家を出る前に忘れ物がないかチェックし、間違えないように慎重に記入しましょう。

③再就職先の雇用期間

再就職先の雇用期間は、最低でも1年以上の期間を見込む必要があります。フリーランスとして1年以上の雇用を証明するためには、計画性を示す他ないでしょう。

具体的にどのような活動でどれくらいの収入が見込めるのか、しっかり伝えられるように準備しておきましょう。

④待機期間は活動しない

待機期間に活動しないことも、再就職手当を受け取るうえで大切なポイントです。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

書類の不備や誤記入があっても受け取れなくなるわけではありませんが、時間がかかるし、ハローワークに出向く回数は少ない方が良いですよね。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

フリーランス初期は忙しくなるはず。待機期間にゆっくりするのも良いと思いますよ!

⑤不正受給にはペナルティがある

万が一、不正受給を行った場合には重いペナルティがあります。返金するのはもちろん、悪質だと判断された場合は、受け取った受給額以上の金額を支払わなければならないことも。

必ずルールに沿って申請しましょう。

Colorful Writingリサーチャー 一谷千春

「開業届の日付をごまかして提出する」「失業手当をもらいながらこっそりアルバイトする」などももちろんNGです!

フリーランスでも再就職手当はもらえる!条件や手順を理解し、有効に使おう

フリーランスとして活動するうえで、大きな支えになってくれる再就職手当。しっかり手続きを行えば、フリーランスでも問題なく受け取れることが理解いただけたでしょう。

特にフリーランスとして活動し始める年は、収入が安定しにくく、精神的にも経済的にも負荷がかかることが考えられます。再就職手当を受け取ることで、広告費やスキルアップのための資金、当面の生活費の補填など、さまざまな場面で有効活用できるでしょう。

「フリーランスになりたい!でも金銭面の不安が拭えない…」。再就職手当は、そんな人の背中を押す制度です。賢く、正しく制度を利用し、理想のフリーランス生活をスタートさせましょう。

目次